お盆で帰省した地元のお祭り、、住んでいる町の小さなお祭り、商店街にあるみかん箱の上、通り掛かったイベントのステージの上、会社のイベントなどで「誰ですか?あなた」と思わず問いたくなる『アイドル』と呼んでいいのかいけないのか、ちょっと反応に困る女の子グループっていますよね?
それらのアイドルやアイドルグループは『ローカルアイドル』と呼ばれる、地元開催のイベントを主な拠点にして活動をしているアイドルたちなんです。将来的に全国区の活動をする可能性もあるので敢えて言えば、『アイドルの卵』とも呼べるでしょう。
しかし、それよりもっとお目にする確率が低く、伝説のポケモン並みに『探す場所を知ってなきゃ観れないし、会えない』アイドルがいるのをご存知ですか?
それが『地下アイドル』と呼ばれるアイドルやアイドルグループなんです。実際にアイドルになると言ったら、音源を出したり、テレビに出たり、アリーナでのコンサートを開催したりするくらいのどデカい夢を掲げて頑張るのが一般的だと思いますよね?
でも『継続は力なり』のごとく続けることが重要であると、どうして彼女たちはアングラ系でも頑張り続けるのか、sourceを読みながら、地下アイドル応援の旅に出発してみましょう!
その前に「地下アイドル」とはなんぞや?
まず『地下アイドル』たちの壮絶なアイドル人生を語る前に、そもそも『地下アイドル』というのをご存知ですか?
2000年代より少しずつ、その存在が全国的に認知されはじめ、ニュースサイトでもその単語を目にするようになったのではないでしょうか?
でも、その実態自体はどうでしょうか?この『地下アイドル』は一般的に女性アイドルやアイドルグループのことを指し、時代と共に名前も『プレアイドル』、『インディーズアイドル』、『リアル系アイドル』、『ライブアイドル』と変わっていっていますが、一般大衆に名前が知られはじめた時の名称が『地下アイドル』だったため、こっちの名前の方がピンと来る人の方がおおいかもしれませんね。
また、地下アイドルは女子限定だけではなく、男性アイドルやアイドルグループもあるらしく、男性の地下アイドルには『メンズ地下アイドル』の正式名称があるそうです。そして、略して『メン地下』と呼ばれて親しまれているそうです。
そんな地下アイドルたちですが、どうして『地下』なんて名前が付いたのでしょうか?その理由はかなりストレートで、テレビの歌番組に出演したり、武道館などの場所でコンサートを行うなどの活動するアイドルたちは『表舞台(地上)』で活動しているのに対して、地下アイドルはテレビ番組などのメディア露出がなく、コンサートも雑居ビルの地下などにあるライブハウスで行われるなど、『裏舞台(地下)』で活動しているのが名前の由来だそうです。
この活動形態が実は功を奏しているところもあり、表舞台で活動しているアイドルたちは『テレビの向こうの先の世界に住んでいる人たち』と捉えられていますが、地下アイドルたちは積極的にファンとの交流の場を設けているために『会えるアイドル』として認知されていると言われています。
しかし、この活動形態、どこかで聞いたことがありませんか?
下剋上あり、弱肉強食な世界
日本では80年代後半から90年代前半にかけて『アングラ』と呼ばれる文化がありました。主流から外れる、『マニアック』な独自の活動をするミュージシャン、雑誌、映画、舞台などがその源流と言われてます。
それに似た活動をしているグループが存在するのをご存知でしょうか?それは今となっては全国区の大スターと呼んでも過言ではない『AKB48』です。
このAKB48は80年代に『おニャン子クラブ』という、これまた大所帯のアイドルグループをプロデュースした秋元康氏によってプロデュースされたアイドルグループです。
そんな彼女たちは自前(?)の劇場を持ち、そこでコンサートを常に開催しており、しかも、CDに付録として握手会をつけるなど『元祖・会えるアイドル』として売り出されていました。そして、『総選挙』と呼ばれる人気投票によって、メンバーの立ち位置が変わるなど、かなり独自の路線を突き進んでいました。
とはいえ、AKB48は地下アイドルだったというわけではなく、ローカルアイドル同様に業界との繋がりもあります。ローカルアイドルは事務所に所属して地元のテレビ局の番組に出演する可能性もありながら、地元のイベントにも出演するなど、全国区ではないものの、しっかりと日の当たる表舞台で活動しています。
最近では、事務所に所属して『アーティストとしての路線を事務所とやるのがインディーズアイドル』であり、『事務所が運営的な立ち位置にいる、規模の小さいアイドルが地下アイドル』と定義されだしてもいて、知れば知るほど複雑な世界なのです。
また、地下アイドルだと、完全にセルフプロデュースでフリー活動しているという場合もあります。売れない駆け出しのバンドの如く、ライブ場で売る物販がライフラインになっている地下アイドルも多いとか。ライブ活動を継続的に行って楽曲を披露し続けることにより固定ファンを獲得し、さらに物販で握手券を売ったりツーシット写真を撮ったりする活動を地道に続けることによって、先輩地下アイドルよりも人気を得ることも可能となるのです。
自分より売れているアイドルを引きずり下ろしたり、人気が上がってきたアイドルを蹴落とし続けて活動するのが地下アイドルの活動形態とも言えるのかもしれません。
しかし、小さなライブ会場でのコンサートチケットは1枚が小学校のお小遣い程度の金額でしかないため、下手をすればライブ自体が赤字となる可能性もあり、本当に血を吐くまで活動し続けなくてはいけません。それは、大勢の中で1番を狙うよりも、唯我独尊のポジションを狙った方が得策なのではないかと思ってしまうほどのレベルです。
『量より質』という言葉がありますが、これは本当に成功した者しか言えない重い言葉であることを再認識させられますね。
まとめ
小さい頃、テレビでアイドルが歌って踊っているのを観た感動を胸に秘めて大人への階段を登り、夢を叶える第一歩として『地下アイドル』としてデビューした女の子や男の子。彼、彼女たちは、東京や大阪などの大都市にあるライブハウスの数だけ存在すると言われています。
そんな彼らを微笑ましく思うと同時に、夢を追いかけて一所懸命になっている姿を見ると心が躍るのは、私たちにも頑張っている人を応援したいという気持ちがあるからかもしれません。そして、ひと言に「アイドルやってます」と言うのは聞こえがいいですが、皆さんの知らないところで数えきれない苦労を経験していたり、涙をながしているのもまた事実です。
次に街へ出かける時、あるいは好きなインディーズバンドのライブを観に行く時には地下アイドルの告知があるかを見てみてはいかがでしょうか?
応援するのにも細かいマナーがあるらしく、それを自分の隣にいるファンの方に教えてもらいながら、振り付けも見様見真似で一緒に踊ってライブをエンジョイするのもきっと楽しいはず。
もしかするとライブが終わった後に、興味本位で参加したはずなのに、いつの間にか地下アイドルのファンになって握手したりセルフィーを撮ってソーシャルメディアに載せてしまっている、新しい自分に出会えるかもしれませんよ。